自律的な支えあい―言葉は通じなくても

こんにちは。中田麻奈美です。

昨日は長野市に(一社)長野県経営支援機構の定例会に行ってきました。
各駅停車に揺られ、ガタンゴトンとね。
その車内でちょっとほっこりすることがあったんです。

電車内での寄りかかりで、昔の自分に会えた話

自律型組織

電車は、北アルプスを背にした安曇野を抜け、姨捨の棚田を臨む鈍行。
車窓の景色を楽しめばいいのに、
仕事山積みの私はおもむろにPCを広げて事務作業をしていました(泣)
私の右隣は若い女性、その隣は欧米系の観光客のようでした。
ほどなくして隣の若い女性がウトウトし始めます。

ウトウト ⇒ グーグー ⇒ グラグラ^^;

私のPCのキーボードの半分くらいにかぶってきました。

そんな時、あなたならどうしますか?
(可愛ければ許すとか、そういうのはナシですよ!)

 

 

私、若いころ電車には寝る気満々で乗ってました。
首都圏だったので座れないこともありましたが、座れたらガン寝です。
気持ちいいんですよね、電車でうたた寝。
もちろん、隣の人にガッツリ寄りかかっていました。。。
時々、小突かれるくらい(笑)

それで、「あ、ごめんなさい」と思うのだけど、
もう睡魔には勝てなくてまたズルズルと眠りに引き込まれていく…
気持ちいいんですよね、電車でうたた寝。
(2回言いました)

そんな気持ちよさを知ってるので起こしたくなくて、
なすがままになっていました。
右手は押しつぶされている状況、分かりますよね?

もはや右のBack spaceキーは右手では打てないので、
左手を伸ばして打っていました。

 

その時です。

 

彼女の右隣の欧米人の女性が、眠っている女性を引っ張り起こしました。

あまりにナチュラルな所作に、2人は友達だったのかと思ったくらいです。

 

海外で困っているように見える現地人を助けられるか?

どうやら、あまりに覆いかぶさっているのを見かねて助けてくれたんですね。
外国人の彼女は、何か言いたげな顔で私を見ましたが、
お互い言葉は出てこなくて微笑みを返しました。

外国を旅行中に、困っている現地人を助けるって、なかなかないと思ませんか?
私は「眠いよね、分かるよ、気持ちいいんだよね」
という穏やかな気持ちだったので、
困った顔や怒りを表したりはしていなかったはずです。
当然、「Somebody help me」なんて言ってませんしね。

「この日本人は、何でこんな状況に耐えているのか?これは日本の常識?」
と彼女が思ったかどうか分かりませんが、
私の仕事がしやすいようにと、気遣ってくれて、行動に移してくれた。

この自律的な考動が嬉しいですよね。
言葉は通じなくても、というか言葉は交わさなくても。
ほっとくこともできたのに。

寝てる人に寄りかかられても小突かないという意思決定も、
困っているだろう人を助けるという行動も、
気持ちいい列車の旅(普通の田舎の鈍行ですが)をしたいね、
という暗黙の了解のようなお互いの在り方にそって、
自然となされたような気がします。

『理念を生きる』というと大げさかもしれませんが、
お互いに「こうありたいね」という姿にそって行動することは、
会社の行動指針みたいなものだったなと思った次第です。

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