高卒新卒採用解禁!早期離職理由をつぶせ

こんにちは。中田麻奈美です。

9月16日に、高校生の採用活動が解禁されました。
7月1日に高卒予定者向けの求人票公開、
9月5日に企業への公募書類提出を解禁、
9月16日に企業による選考試験解禁、
ただし、生徒が高校の推薦を受けて応募できるのは1人1社限定。
10月16日以降は、推薦を受けて応募できる企業は1人2社に広がります。

大卒の就活とは全く様相が違いますね。

 

高卒新卒者の早期離職率は〇%!!

長野県では、高卒新卒者の3年以内離職率は、2014年に40.5%に達し、
近年は高止まりの状態が続いていると言います。

9月16日付の信濃毎日新聞は、南信地方のメーカーが
解禁前に事実上の選考活動をしていたことを報じました。

解禁日以降の試験で不合格者を出さないでほしいという高校側の求めに応じ、
「応募前職場見学」と称した事実上の面接を行い、
合格者だけに解禁日以降の正式な試験を受験させて全員合格にしていたとか。

 

それについていいとか悪いとか言えませんが、
高校が企業に代わって採用選考を肩代わりし、応募者を調整している今のやり方では、
早期離職率40.5%というミスマッチは避けようがないのかもしれません。

 

…なんて。

 

制度のせいにしてしまうのは、簡単です。

早期離職率の高さは、本当に制度だけの問題でしょうか。
今日は採用ミスマッチについて考えます。

 

若者の早期離職理由は「仕事内容」「条件」「人間関係」

思い出してみましょう、あなたが18歳だった時のことを。
親や先生、学校に守られていた、ある意味窮屈な高校時代から、
一歩踏み出して自由を手にし、大人の階段を上り始めましたよね。

大学という助走期間があった人も多いと思いますが、
それなしにいきなり、大人だけの世界に放り込まれて働くってすごいことです。
たくさんの同級生とワイワイやっていた世界から、
いても同期は数人という状況です。

まずは仕事の内容が合う合わないよりも、
職場の雰囲気や人間関係が最重要ではないでしょうか。

アルバイト経験くらいはあったとしても、高校生には就業経験はありません。

「人と話すことが好き」「一人で黙々と作業するのが好き」などの好みはあっても、
そこは最低限高校の先生が業種・職種をすり合わせて推薦していることが前提で、
どんな仕事が向いているかどうかなんて、
本人たちの自覚がどうであれ、正直言って分かるはずないと言い切ります。

その職場になじめるか、これに尽きると思うのです。

 

仕事の内容は変えられないけど、職場の雰囲気は変えられる

 

では、若年層の早期離職の原因はなにか、年齢階級別、学歴別にみてみましょう。

出典:平成25年若年者雇用実態調査の概況(厚生労働省)

特徴なのは、15~19歳の若者はなかなか血気盛んだということでしょうか^^;

「仕事の内容が合わなかった」42.9%

「自分の能力が生かせなかった」43.3%

「こんなはずじゃなかった」「もっとやれるはず」という勢いを感じますね。

 

「人間関係がよくなかった」29.4%

これも他の年代や属性と比べて目立っています。

 

男女の差もありますね。
男性のほうが、会社の将来性や給料に不満を抱きがちで、
女性は人間関係重視であることが分かります。

また、若いほど人間関係が重要なのです。

 

仕事の内容は簡単には変えられないかもしれない。
製造業なのに、製造が嫌だと言われてもどうしようもありません。

だけど、「もっとこうすればいいのに」という意見を聞いてもらえなかったり、
言える雰囲気じゃなくて「仕事が嫌だ」になっていたらもったいない。

 

若者が就職してビックリすることランキングでは、

「仕事の説明やマニュアルがなかった」

「仕事をだらだらやる」

「データに基づかないアナログな判断が多い」

「下積み時代を武勇伝のように語る」といった指摘がベスト10入りしています。

(以前のブログはコチラ「今年の新入社員のタイプは?「SNSを駆使する〇〇タイプ」

 

説明もマニュアルもなく、効率が悪くて労働時間が長くなっていたり、
仕事をだらだらやる雰囲気に逆らえず無駄な残業を強いられていたり、
データに基づかない判断にモヤモヤしたり、
下積み当たり前で「体で覚えろ」「見て盗め」みたいな調子だと、
どんな仕事だっていやになると思いませんか?

離職理由もうなずけるというものです。

仕事の内容は変えられなくても、作業の効率化はできます。
職場の雰囲気を変える努力はできます。

 

作業を教えるのではなく、志事を語るとビジョンに魅せられる

 

それでも本当に仕事の内容が合わなかったとしたら、それは残念だけど仕方ありません。
でも、「若い・安い・元気」くらいの気持ちで採用して、
作業しか教えず志事を教えていなかったとしたら、
「仕事が面白くない」と思われて当然ですよね。

 

私も若かりし頃は、遊ぶための金を稼ぐためだけの仕事だからと割り切っていました。
仕事内容は我慢できないほどじゃないから、
それほど好きじゃないけど、まあいっか~といった体たらくです。

 

それが、ある上司に出会ってビジョンを魅せられてから、
仕事が面白くて仕方なくなったというエピソードは前にも書きました。
(以前のブログはコチラ「お客様から辞めさせろクレームがくるスタッフ」

 

同じ仕事内容でも、上司のビジョンの魅せ方で、
若者の心には火が付いたり消えたりするんです。
作業内容は同じでも、全く違った「志事」になるんです。

 

まとめ

・若者の離職理由は「仕事内容」「条件」「人間関係」

・仕事内容は変えられないが、作業は効率化できる。
 採用育成は雰囲気を含めた職場の見直しのチャンス。

・作業を教えるのではなく、志事を語れ

 

 

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