この稚拙なブログも、徐々に見ていただく方が増えてきたので、
あまり時事問題で過激なことは書かないように気を付けているのですが、
どうしてもやるせないので書きます。
統計不正問題のことではありません。
もう、この手のことはさんざん言い尽くした感があります。
私にも小4の娘がいます。
親に似て問題行動だらけで大変ですが、
明るくて強くて自立しているけど、まだまだ親に見ていてほしい幼い子です。
だから、小4の女の子が虐待死した今回の事件には他人ごとではいられません。
恫喝に屈してしまう市教委の罪
まず第一に、「ひみつはまもります」という前提で勇気を振り絞って書いたであろうアンケートを、
事もあろうに当事者である父親に開示するという絶望的な想像力の欠如。
「理詰めで迫られ、恫喝されて、心に引っ掛かりを持ちながらも渡してしまった」
ということですが、そのような異常な父親にコピーを渡せば、
少女がどのような目に遭わされるかは子どもでも想像できる話で、
保身のためか面倒くさかったのか知りませんが、
やすやすと恫喝に屈してしまう市教委の思考停止ぶりは許されるべきではありません。
何のために教育委員会やってるの?
野田市の教育長は、あいさつの中で言っています。
「学校、家庭、地域が一体となって、それぞれの教育力を生かし、課題解決のための取組を充実させていくことが求められる」と。
たくましい子どもたちの育成を念頭に置くと。
モンペを丸く収めることを念頭に置くとは言っていません。
偽の手紙と知りながら自宅に帰した児相の罪
さらに絶望的なのは、「アンケートはうそです」「お父さんに会いたい」などと書かれた手紙を、父親の指示で書かされたと知りながら自宅に帰した児相の対応です。
当事者でない私には色々言う権利はないことは分かっています。
その場にいたら私だって同じ判断をしたのかもしれません。
だけど、アンタ、何のために児相の職員やってるのよ。。。
歯がゆい思いをしているのはみな同じではないでしょうか。
児童相談所の設置目的は、
「市町村と適切な役割分担・連携を図りつつ、
子どもに関する家庭その他からの相談に応じ、
子どもが有する問題又は子どもの真のニ-ズ、
子どもの置かれた環境の状況等を的確に捉え、
個々の子どもや家庭に最も効果的な援助を行い、
もって子どもの福祉を図るとともに、その権利を擁護すること」
とあります。
また、児相の相談支援活動は、
「すべての子どもが心身ともに健やかに育ち、
その持てる力を最大限に発揮することができるよう
子ども及びその家庭等を援助することを目的とし、
児童福祉の理念及び児童育成の責任の原理に基づき行われる。
このため、常に子どもの最善の利益を考慮し、
援助活動を展開していくことが必要である」
とされています。
この理念が真に浸透していたら、目的を1人1人が共有できていたら、
こんな凄惨な事件は起こらなかったでしょう。
この期に及んで、「市民の皆様にご心配ご迷惑をおかけし~」というくだりにも違和感を感じます。
誰に謝ってるのよ?
市民の皆様はご心配もご迷惑もかかっていません。
いかにも外向けの謝罪文からも、外面を取り繕おうとする保身が透けて見えてしまう。
もちろん立場上、そう書かざるを得ない部分もあると理解していますし、
そこに少女への謝罪文を掲載することにはより一層の違和感があるでしょう。
ただただ、あまりにも悲しいのです。
「大人に何を言っても無駄」という絶望の中で死ぬ恐怖
少女は、「ひみつはまもります」といった大人に裏切られ、
よりによって父親にアンケートの内容をばらされ、
「アンケートはお父さんに書かされた」と訴えたのに自宅に帰され、
恐怖のどん底で絶望の中、暴力によって殺されました。
この状況をみて、現在いじめに遭っている子どもたちは、
とてもじゃないけどSOSを出せないでしょう。
もっとひどい目に遭わされるとしか思えませんよね。
理念を忘れた大人の事なかれ主義が、1人の少女を殺したという事実を、
私たちは忘れてはならないと思います。