平成30年度補正「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」の説明会に行ってきました。
正式名称は毎年ちょっとずつ変わりますが、いわゆる「もの補助」です。
事務局を委託する長野県中小企業団体中央会主催による説明会で、
是非みなさんが採択されてほしい…という立場からの説明でした。
聴いていて、ここがポイントなんだろうな~という気づきがあったのでシェアしますね。
※執筆当時の私の私見・予想であって、採択結果などには一切責任を持ちません(笑)
必ずご自身で公募要領をご確認くださいね!
ものづくり補助金の採択ポイント① 事業期間
公募開始:2月18日
第一次締切:2月23日
第二次締切:5月8日
なんと、、一次締切はたったの5日間!でしたので、
もう、去年の申請書に下書きしてコピペするだけという段階まで
準備完了していた企業様しか間に合わないスケジュールでした。
公平を期すために、一次締切で落ちた案件も、
二次締切の案件と併せて再度審査されます。(取り下げていない限り)
審査には1か月以上かかるので、採択通知は6月中旬と予想されます。
経費が認められるのは採択決定日ではなく、
採択通知を受けて交付申請をし、交付決定になった日以降のものだけです。
交付決定日は7月になる可能性もあります。
それを見越して7月~8月中旬スタートくらいの
余裕のあるスケジュールを組むことが必要だと説明がありました。
大型の機械設備は、資材不足で納期が厳しいモノもだいぶあるようです。
鉄工所でボルトが半年待ちとか、ちょっと信じられないような話も聞きました。
導入予定の設備の納期は、あらかじめご確認くださいね。
早めに見積もりを取って動くと思いますが、
7月以降有効な見積書が必要です。
見積書の有効期間も長めに!お願いしておきましょう。
事業期間内に終わりそうな事業なのかどうか、
審査員も気になるだろうという話がありましたし、
審査項目の表にも、「スケジュールが妥当か」という文言もあります。
また、補助金が実際に入金されるのは、補助事業の完了を報告し、補助金額の決定を受けて請求してからです。
それまでは自己資金なり、つなぎ融資なり、立替が必要なこともお忘れなく。
小規模型は事業期間が短い
今回の30年度補正では、対象類型として「革新的サービス」「ものづくり技術」の2類型、
事業類型として「一般型」「小規模型(設備投資のみ)」「小規模型(試作開発等)」という類型があります。
※従来の「企業間データ活用型」は、30年度補正予算ではなく、
31年度当初予算として、「ものづくり・商業・サービス高度連携促進事業」に移行します。
事業期間は、
一般型:2019年12月27日
小規模型:2019年11月29日
となっています。
小規模型は1か月短いので、ご注意ください。
ものづくり補助金採択ポイント② 経費区分に注意
小規模型(試作開発等)だけは、原材料費、外注加工費、委託費、知的財産権等関連経費が認められます。
その他の類型では、機械装置費、技術導入費、運搬費、専門家経費、クラウド利用費の5つだけです。
関係ない経費を計上しないように!
ものづくり補助金採択ポイント③ 申請用紙、記入、部数、枚数を間違えない
これ、毎年あるあるらしいのですが、前年度の申請書を使ってしまうという。。
毎年少しずつ変わっているので、必ず対象年度の申請書を新たにダウンロードして使いましょう。
同様に、類型の違う申請書を使うのもNG。
また、申請書には直近2期の経営状況や今後3年~5年の事業計画を記入しますが、
単位は円です。(単位:円)です!
(単位:千円)や(単位:百万円)ではございませんのでお間違えなきよう。
正1部、副5部の申請書提出が必要になりますが、
部数の間違いや、一部だけページが飛んでいるなんてこともあるそうです。
審査員から事務局に「○○の書類がありません、××がありません」と問合せがあるそうで、
実際に審査員がそのことをどう評価しているかどうかは分からないが、
「審査員も人間ですから…」と事務局の方はおっしゃっていました。
また、今年からは様式1・2合わせて、片面印刷、10.5ポイント、A4用紙15枚以内となりました。
30枚も40枚も熱い思いを書き散らさず、簡潔にお願いします。
ものづくり補助金採択ポイント④ 導入予定の設備は具体的に
先ほどのスケジュールの話にもからみますが、
設備導入の場合、たったの3~4か月が事業期間というのはいかにも短いです。
小規模の場合はもっと短い。
実際、導入が間に合わないので辞退になるケースもあるといいます。
「ここまで準備が進んでいます、採択さえされたらすぐにGOできます!」という
意気込みを見せたほうが審査員も安心だとか。
そのために、導入予定の設備はザックリではなく、可能な限り具体的に名称や型式を書きましょう。
ものづくり補助金採択ポイント⑤高度化法だけではなく、指針に照らし合わせて
「ものづくり技術」で申請する場合、中小ものづくり高度化法に基づく、
「特定ものづくり基盤技術」を活用した革新的な試作品開発・生産プロセスの改善が対象になります。
これは、高度化法だけを見ていてもピンとこないので、
指針に照らし合わせて確認しましょう。
「革新的サービス」の場合も、「中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン」を参照してください。
★おまけの情報★
①圧縮記帳OK!
本補助事業で取得した固定資産等に係る圧縮記帳は、認められることになりました。
②十分な資金調達力がチェックされる
今年から加わった審査項目です。
「金融機関等からの十分な資金の調達が見込まれるか」と明記されています。
特に赤字企業は、赤字の理由と赤字脱出の見込みをきちんと説明しましょう。
事業化に不安がある計画は通らないと思われます。