「やる気」ではなく「その気」になれるチームビルディング

私たちは社員と一緒に創るビジョンデザインを通じたチームビルディング研修を提供しています。
いわゆる「事業計画書」ももちろん大切です。
でもそれを本当に読解できるのは、銀行や投資家、エース級の役員や社員だけですよね。

ときに、社長本人も外部委託しているために本当には理解できていないパターンもあります。
(そんな計画が達成できるのか心許ないですが…^^;)

立派な計画が実際に実行され、ビジョンが実現するためには、
現場で働く社員のコミットメントが欠かせないと思います。

そのためには、全社員がコミットできる形になっていなければなりません。
カッコいいけど何だかよく分からない事業計画では社員は自分事になりませんから。

「よし、やってやる!」とやる気がみなぎってくるような事業計画もいいのですが、
本当に実現するのは「これ、イケる。絶対やれる。」とその気になれる事業計画かもしれません。

今日は「その気」満々になれるチームビルディングのお話です。

 

社員はまず、自分周りの幸せを軸に考える

先日、とある飲食店チェーンのチームビルディング研修を行いました。

こちらの会社様は、「亡くなったばあちゃんの棺に入れてあげたいので、お店の丼をください」とか、
「お仏壇にお供えしたいので、持ち帰りさせてください」とか、
「地元に帰って、真っ先に食べたいのが○○です」とか、
挙げればきりがないほど顧客満足を語るエピソードが転がっています。

その当社をもってしても、たった一人の顧客を最高に幸せにするストーリーを描くワークには結構手こずりました。

どうしても、自分起点のストーリーを描き始めてしまうので、先の展開が行き詰まってしまうのです。

平たく言うと、「自分の年収が1千万円を超えた」とか、「休みが増えた」をゴールに設定してしまうので、
「そのために何をやったのか」「会計上のインパクトはどうなったのか」等、
アクションプランや財務計画の部分がすごく作りづらい。

社長や講師からすると、じれったくてしょうがないのですが、
これが普通の思考、自然なことなんだと思います。
むしろそれを前提として織り込んでおく必要があります。

 

自分たちの報酬をたくらむことは最高のインセンティブになる

想いをもって創業した社長にとっては、社員がまるっきり収入目当てなのは少し悲しいかもしれません。
想いに共感して、夢の実現に向かって一緒に頑張ってほしいと願ってやまないと思います。

だけど、おそらくうすうすお気づきの通り、
どうしても金銭的報酬がひとつの大きなインセンティブになることは間違いありません。
(もちろん、それだけではありません)

社長側としては、どこの、誰を、どんな風に幸せにして、喜ばせて、
その結果として報酬が増える…という順番でビジョンを考えてほしいと思います。

研修講師側としてもそのほうが美しくまとまるのでありがたいです(笑)

ですが、普通の社員は自分周りの幸せから先に考えるのが当たり前なので、
この際順番はこだわらないことにしましょう。

社員の報酬が増えることを起点に考えてみましょう。
そのためには、やはり情報開示が欠かせません。
何をどこまで公開するかは企業それぞれの考え方があると思いますが、
私は基本的には財務情報はすべて公開してほしいと考えています。

なぜなら、社員たちが頑張った結果である決算書はみんなのものだからです。
「決算書は見せられない」と言われた時、社長から信頼されていないんだと感じてショックを受けたことを覚えています。

どこの数字がどうなれば、報酬が増えるのか?
みんなでたくらむことは最高のインセンティブになると思うのです。
実際、研修の中でも会計のパートは、昼休みに入っても誰も席を立たずにもくもくと計算機を叩いているほど熱心に取り組んでいただけました。

 

その数字を実現するためには何をどうすればいいのか分かる

手前味噌で申し訳ありませんが、この研修のスゴイところは、
望む年収のためには会社全体の数字がどうなればいいのか分かるところです。
ただ単に自分の年収だけをどうのこうのを考えていた時よりも、
一段高い視点から、何がどうなれば全社的な数字を達成できるのか考えられるようになります。

すると、お客様にどれだけ喜ばれれば、どれだけの価値を提供できれば、
それだけの数字を達成できるのか…と考えるようになります。

コストを下げるために仕入れ原材料を内製化するアイデアや、
付加価値を高めるための新規事業の立ち上げ、
出店戦略、既存店の売上アップ施策などなど…
2時間ほどの間に次々と活発な意見が飛び出しました。

研修のゴールは、ビジョンが実現した日の未来の新聞を作成することですので、
アイデア言いっぱなしではなく、それを誰がいつ、どのくらいの規模でやるのか…といった具体的な話につながっていきます。
そこまでくると、もはや単なる夢物語ではなく、すぐに実現に向けて動き出せる事業計画です。
完全に「その気」になってしまいます。

是非、一社でも多くの企業様にこのワクワク感をお届けしたいと思っています!
少しでも気になった方はお気軽にお問い合わせくださいね。

 

 

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